【トリシティ300】が来ました

9/30に発売となるトリシティ300、今回ひとあし先に乗ってみることができました。
10月よりヤマハバイクレンタルにてトリシティ300がレンタルできるようになります。レンタル準備ができましたら、ぜひ借りてみてくださいね。
トリシティ300はXMAX系300㏄のエンジンを搭載した、ちょっと大きめのトリシティです。
300㏄という排気量を選んだのは、大きな車体でも走る楽しさを損なわないための選択なのだそうです。

車体はあらためて見ると、やはり大きいですね!
125のトリシティよりも軽く二回りは大きそうです。でもそれだけに迫力あるモーターサイクルに仕上がっているようですよ。
スタンディングアシストを検証してみた

さてこのトリシティ300、やはり一番気になるのは「スタンディングアシスト」という新機能ではないでしょうか。今回はそこを中心に調べてみたいとおもいます!
スタンディングアシストとはなにか、トリシティのLMWをロックして倒れないようにするらしい、ということくらいはわかっていましたが、いったいどのように作動するのかがよくわかりません。
作ったヤマハもまた「自立」するわけではない、とはっきり明言しているので、その意味合いがわかりにくいですよね。
作動の条件

作動についてですが、4つの条件があります。
①車速が10キロ以下であること
次に②スロットルは全閉であること、③エンジン回転数は2000回転以下、
そして④スタンディングアシストスイッチがONであることです。
要は信号待ちなどでスローダウンして、止まる前にスイッチを押せば、ロックしてくれるということらしいです。
実際に作動させてみた
早速、試してみましょう。アシストを作動させるだけなら、走らなくても作動するようですよ。
まずはスマートキーのスイッチを入れ、セルボタンを押し、普通と同じようにエンジンを始動します。このあたりまではXMAXとまったく同じです。

とまったままエンジンかかったままの状態で、左手のスタンディングアシストスイッチを押すと、「ピィッ」と大きな音がしてメーターパネルのインジケーター(オレンジのHマーク)が作動の点灯になります。

すると、ああ確かに・・傾きが制限されてほぼ自立状態になりました。そのままストーンと倒れてしまうことはなさそうです。
ほら上の写真、スタンドはなにもたててないでしょう?
がっちりした固定ではない

でも、思ったよりも左右には傾きの遊びがあるようです。サスペンションの沈みこみなどが影響しているんですかね。またがったまま左右に揺さぶると、また降りて揺さぶると、ロックがかかっていても「ゆさりと動く」感じです。
これがヤマハ曰く、「自立するシステムじゃないあくまでサポート」という根拠ですかね。
駐車した場所が傾いていたりすると、なんらかの拍子に転倒することはありそうですが、平地であればよほどバランスが崩れない限りは倒れはしなさそうです。
実際に走って使ってみる
それでは実際に走る場面で試してみることにしましょう。
4条件にあうには・・と考えているとなんか難しい、時速10キロ以下でボタン押して・・なんてやってると、おっとっと、バイクを倒しそうだ。
ああ、アシストスイッチは速度が落ちる前に握りっぱなしでいいんだ
信号待ちなどで停止する場面になったら、ブレーキをかけつつ、適当なタイミングでアシストスイッチを握りっぱなしにします。
10キロ以下になった時点で「ピィッ」と音がしてアシストが無事作動、バイクが自立直立状態になりました。
足をつかなくてもよい停止にはコツが
きれいにまっすぐ止まれたなら足はつかなくても大丈夫ですね。ただこれもバランスよくできた場合の話。
停止前にななめってアシストがロックされた場合は傾いたままで固定されます。倒れこそしませんが、そのまま発進すると急に解除になって倒れたり、傾いている分となりの車線になだれ込んだりするかもしれません。

だからちょっと斜めって停止してしまったら、一旦足をついてまっすぐに戻してあげる必要があります。
でも停止中にスタンディングアシストが作動しているとかなり安心。だらっとリラックスしても倒れないというのはこんなに楽なんですね。
しばらく乗って慣れてくると、まっすぐ直立な状態で停止することが上手になってきます。すると発進もそのままで大丈夫、
要領のよい人であれば一度も足をつかずに次の走行へと移ることもできるでしょう。
でも基本は完全停止⇒足でいったん支えてから、アシストを作動させることをおすすめします。
エンジンOFF後もアシストはキープされる

またアシストが効いた状態でエンジンをオフ(電源オフ)すると、そのままそれはキープされるので、そのまま押したり、取りまわしたりできます。
これはツーリング先で荷物をいっぱい積載しているときなどは便利そうですね。
ただしスタンディングアシストだけで駐車しておくと、倒れたりすることが考えられるのでメインスタンド(もしくは解除してサイドスタンド)をかけておく必要があるそうです。
恐怖のスタンド外しももう大丈夫
次の乗る時にメインスタンドを外す時、2輪ではつい自分と反対側に倒しそうになる恐怖感があるものですが、このバイクは引き続きアシストが効いているので安心しておろせます。
メインスタンドを下した後、またがる時に倒してしまうことって2輪ではありますが、トリシティ300は安心してまたぐことができます。
この状態はエンジンをかけてアクセルを回し、進みだすまで保たれます。
うまく使えばきっと助けになってくれる

結論としてスタンディングアシストは、がっちりした固定ではないのでうまく使うにはちょっとコツが必要な部分もあります。ですがうまく使えば大きな助けになるはずです。
今後LMWシリーズで普及が進むのかもしれませんね。
トリシティ300はLMWシリーズの中でもNIKENにつぐ大きさなのですが、背がさほど高くない方や力のない方などでもスタンディングアシストをうまく使えばOK。乗ってみようかなと思わせるモーターサイクルでした。

XMAXと同じスマートキー

エンジン始動、シートオープンなどをダイヤル式スイッチでおこなうのも同じ

リアブレーキロックはサイドスタンドを使う際などにバイクを固定

ヘッドライトはロービームは左右外側2灯、ハイビームは内側2灯が点灯

シート下もXMAXと同等の広さ

シガソケットが装備、グローブボックスなどはとくになし

ホイールの一部分だけアクセントのグラフイック