
バイク乗りの間では、まことしやかに語られている話があります。
本当なのか。
たまたまなのか。
それとも、バイク乗りだけに通じる“あるある”なのか。
今回は、そんなバイク乗りにまつわる都市伝説をいくつか書いてみたいと思います。
バイクを買い替えても、家族は気づかない説
まず有名なのがこれです。
「バイクを買い替えても、興味のない家族は気づかない」
ライダー本人からすれば、まったく別のバイクです。
排気量も違う。
エンジンも違う。
ポジションも違う。
乗り味も違う。
キャラクターも全然違う。
しかし、バイクに興味のない家族からすると、
「黒いバイク」
「青いバイク」
「大きいバイク」
「またバイク」
くらいの認識だったりします。
特に、同じような色のバイクに買い替えた場合は、意外と気づかれないという話もあります。
逆に、色が大きく変わると一発でバレる。
ここがまた面白いところです。
ライダーは性能や細かい違いを見ていますが、興味のない人は、だいたい色と大きさで見ているのかもしれません。
「これが最後のバイク」は、だいたい最後ではない説
これも、かなり有名な都市伝説です。
「これが最後のバイク」
バイク乗りなら、一度は言ったことがあるかもしれません。
または、誰かが言っているのを聞いたことがあるかもしれません。
年齢的にこれが最後かな。
体力的にこれが最後かな。
置き場所的にこれが最後かな。
予算的にこれが最後かな。
本人は、その時は本当にそう思っているのです。
ところが、しばらくすると新型が出る。
気になる中古車が出てくる。
知り合いが楽しそうに乗っている。
試乗してしまう。
そして気づけば、最後のバイクの次のバイクを考えている。
これは意志が弱いというより、バイクという乗り物がそれだけ魅力的なのだと思います。
「これが最後」と言いながら、次のバイクを考える。
それもまた、バイク乗りらしい話なのかもしれません。
「ちょっと走ってくる」は、ちょっとではない説
家を出る時に、
「ちょっと走ってくる」
と言ったはずなのに、帰ってくるのは数時間後。
これもバイク乗りあるあるではないでしょうか。
本人としては、本当にちょっとのつもりなのです。
近場を軽く一周。
少しエンジンをかけるだけ。
調子を見るだけ。
新しいグローブを試すだけ。
タイヤの感じを見るだけ。
でも、走り出すと気持ちよくなってくる。
せっかくだから、あの道まで。
せっかくだから、道の駅まで。
せっかくだから、遠回りして帰ろう。
その結果、「ちょっと」が普通にツーリングになります。
バイク乗りの「ちょっと」は、乗らない人の「ちょっと」とは少し距離感が違うのかもしれません。
洗車した翌日は雨が降る説
天気予報を見て、しばらく晴れそうだと思って洗車する。
きれいに洗って、拭き上げて、チェーンも注油して、ワックスまでかける。
すると、なぜか翌日雨が降る。
これも昔からよく言われる話です。
もちろん偶然だと思います。
たぶん偶然です。
おそらく偶然です。
でも、バイク乗りの中には、
「洗車すると雨が降る」
と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかも、ただ雨が降るだけではありません。
出先で急に降られる。
道路が濡れている。
水たまりを踏む。
前の車の水しぶきを浴びる。
せっかくきれいにしたのに、という気持ちになります。
ただ、不思議なもので、汚れたらまた洗えばいい。
そう思えるのも、バイクが好きだからなのかもしれません。
「見るだけです」は、実は危険説
お店をしていると、
「今日は見るだけです」
という方がいらっしゃいます。
もちろん、本当に見るだけの方もたくさんいます。
ただ、バイクの場合、この「見るだけ」がなかなか危険です。
写真で見るのと、実物を見るのは違います。
実物を見ると、急に現実感が出ます。
さらに、跨ってしまうともっと危険です。
足つきが思ったよりいい。
ポジションがしっくりくる。
メーターまわりがかっこいい。
このバイクで走っている自分を想像してしまう。
そして、エンジン音を聞いたら、もうかなり危険です。
「見るだけ」のつもりが、気づけば見積もり。
「跨るだけ」のつもりが、かなり前向き。
「今日は決めません」と言いながら、心の中ではほぼ決まっている。
バイクは、必要だけで買うものではありません。
見た瞬間。
跨った瞬間。
音を聞いた瞬間。
走っている自分を想像した瞬間。
気持ちが動いてしまう乗り物です。
ヘルメットを買うと「頭、何個あるん?」と言われる説
これも、なかなか強い都市伝説です。
バイク乗りにとってヘルメットは、用途によって違います。
ツーリング用。
街乗り用。
夏用。
冬用。
オフロード用。
サーキット用。
ちょっと気分を変えたい時用。
本人としては、ちゃんと理由があります。
でも、家族から見ると全部まとめて「ヘルメット」です。
そして言われるのが、
「頭、何個あるん?」
これはヘルメットだけではありません。
グローブもそうです。
ジャケットもそうです。
ブーツもそうです。
バッグもそうです。
ライダー側には明確な使い分けがあります。
しかし、乗らない人から見ると、
「また同じようなものが増えている」
となるのかもしれません。
この温度差も、バイク趣味のおもしろいところです。
都市伝説というより、バイク乗りの日常かもしれない
こうして並べてみると、都市伝説というより、バイク乗りの日常のような気もします。
買い替えても家族は気づかない。
「これが最後のバイク」は、だいたい最後ではない。
「ちょっと走ってくる」は、ちょっとではない。
洗車した翌日は雨が降る。
「見るだけです」は危険。
ヘルメットを買うと「頭、何個あるん?」と言われる。
もちろん、全部の人に当てはまるわけではありません。
でも、少しでも心当たりがある方は多いのではないでしょうか。
バイクは不思議な乗り物です。
ただの移動手段で終わらない。
乗っていない時も考えてしまう。
用品も増える。
行きたい場所も増える。
そして、次に乗りたいバイクまで出てくる。
だからこそ、バイク乗りにはこういう話がたくさんあるのだと思います。
皆さんの周りにも、バイクにまつわる都市伝説はありますか?
「これは本当にある」
「うちはすぐバレます」
「同じ色にしたら気づかれませんでした」
「最後のバイク、もう何台目かわかりません」
「ちょっと走ってくるで一日帰ってきません」
そんな話があれば、ぜひ教えてください。