
胸部プロテクターの重要性:私の経験から
バイクとは昔から危険な乗り物として認知されていましたが、令和となった今でもそれは変わりません。いくらバイクが進化しても転倒と無縁になるようなものではありません。
バイクに乗る際の安全対策は、頭を守るヘルメットが一番目立つかも知れませんが、胸部を守るプロテクターの重要性も軽視できません。私もモトクロスの競技を通じて胸を強打することの危険性を身をもって感じました。
胸部へのプロテクターの装着も、警察が中心となり少し前から推奨するようになりましたが、いまだに義務化されていない部分だからこそ、それでなくなる人もかなりの数がいるのだと思います。
街中をみればプロテクターはおろかTシャツで走っているライダーもよく見かけます。恐らくバイクで転倒したことがないので、その痛さ、苦しさが経験がないために怖さの実感ができないのでしょう。

横隔膜が動かなくなる恐怖
過去(今もたまに)転倒した際に胸や腹部に強い衝撃を受けると、横隔膜が一時的に動かなくなり、呼吸ができなくなるという怖い、苦しい体験を何度もしました。日常的に転倒が起こるモトクロスではそういうことは避けて通れないからです。当然、それに対しての備えも普段から装備はしているのですが。
呼吸ができない状況が続くと、非常に苦しくなり、息を吸えるようになるまでが非常に長く感じます。こうなるとまったく体が動かないのでひたすらじっと耐えるしかありません。
この状態は俗に「風を奪われる」とも言われ、特に強い衝撃を受けたときに発生しやすいです。普段から「転倒しなれている(?)」私たちがなかなか動けないのですから、これがもし公道での転倒で、一般のライダーであったならどうでしょう。
すぐに動けない状態で後続にはねられて命を落としたケースも多いのではないでしょうか?
ちなみに私が経験したこれらは、実はプロテクターを装着していたのにもかかわらず起きたものです。そして、これが土の上、オフロードではなく固いアスファルト上での転倒であれば、死に至りそうなことは容易に想像できます。
だからヘルメットのような義務化こそされてはいないものの、最低でも胸プロテクターも準備しておきたいものなのです。

胸部への被害のリスク
バイク事故における死亡原因として、胸部の損傷は非常に危険です。胸部に強い衝撃を受けると、以下のようなリスクが発生します。
- 【横隔膜の損傷による呼吸困難によるもの】
衝撃によって横隔膜が動かなくなり、一時的に呼吸ができなくなることがあります。これが重篤なケースでは命に関わる可能性があります。 - 【内臓や肋骨の損傷】
胸部には心臓や肺などの重要な臓器があり、これらに損傷を受けると深刻な傷になります。また、肋骨骨折による内臓への刺さりや内出血も大きなリスクです。 - 【気胸や胸血のリスク】
肺や胸腔が損傷すると、空気や血液が胸腔内に集中し、呼吸困難を覚悟で「気胸」や「血胸」が起こります。
プロテクターの効果と必要性
では、どうすれば胸部へのダメージを軽減できるでしょう。 答えは明確です。胸部プロテクターの着用です。 プロテクターは以下のような効果を持ち、ライダーの命を守るために大きな役割を果たします。
- 【吸収】
プロテクターは衝撃を分散し、肋骨や内臓への直接的なダメージを軽減します。 - 【圧力分散】
衝撃圧力を広範囲に分散させ、局所的な骨折や被害を防ぎます。 - 【衝突傷の予防】
硬いシェルを持つプロテクターは、路面や突起物からの衝突傷を防ぎます。 - 【内出血のリスクの軽減】
内出血や臓器損傷のリスクを減らし、事故の際の重大な被害を防ぎます。
CE認証プロテクターの選択を
胸部プロテクターを選ぶ際には、安全基準をクリアしている製品を選ぶことが重要です。CE認証を取得したプロテクターは、一定の耐衝撃性能を持っていることが確認されているため、特に安心をかけて使うことができます。
また最近は、バイク用エアバッグも様々なメーカーから発売されています。これらは転倒の瞬間に開いてプロテクターより広範囲により大きな衝撃を吸収できるため、より確実にダメージを軽減してくれます。
私の経験からも、バイクに乗るすべてのライダーに対して、ヘルメットだけでなく、胸部プロテクターの着用を強く推奨します。 、用途や走行スタイルに応じて適切なプロテクションを選択してください。
事故は避けられないかもしれませんが、備えることでそのリスクを大幅に軽減できます。 何よりそこに目を向けることで、もしかすると運命を少し変えることにつながるはずです。プロテクターを着用することで、命を守る準備をしっかりと整えましょう。