
バイクとの付き合い方を考える
バイクに興味を持つけど、バイクって怖いとか事故が多いと思っている人も多いのではないでしょうか?
バイクは二つしかないタイヤで、しかもバランスを保ちつつ走るという不安定な乗り物。事故が起きやすいのは当然かもしれません。
またバイクは加速の速さやスピード感、機動力が魅力であるのも事実です。でも、バイクは単なる乗り物というよりも、心に働きかけるメンタルな乗り物でもあり、それにかかわるということは人生を豊かにし、楽しさを増してくれるということでもあります。
では、そんなバイクとどのようにかかわっていけばよいのでしょう?ひとつのヒントになる考え方を一緒に考えてみましょう。
加速と停止の関係性を理解する
バイクの加速力は確かに魅力的ですが、勢いよく走らせれば走らせるほど、止まることは難しくなります。速度が上がるにつれて、バイクの停止距離は4輪自動車と比較して長くなる傾向にあります。
例えば時速60kmから停止する場合、4輪自動車の停止距離が約15mであるのに対し、バイクの場合は18mですが、これが時速100kmともなれば、4輪32mに対し、バイクは39mとさらに距離を要します。またペダルひとつを全力で踏めばよいだけの4輪と違い、バイクは前輪後輪の配分を考えて制動しなくてはならない上、その技術によって制動距離が大きく損なわれたりします。つまり速く走ると、それだけブレーキをかけるための時間や距離が長くなり、精神的にも神経を使います。フル加速の際には1秒の遅れが命とり、もうどうやって止まろうかだけを考えていてもよいくらいです。
そのためバイクで走るなら、「止まることを前提とした速度や加速」で走ることが、結果的に安全で快適なライディングを実現します。
周囲から予測されやすい動きをする
混雑したバイキングレストランで人にぶつからないように移動する時を思い浮かべてみましょう。相手の動きを予測することももちろん大切ですが、自分自身が「ゆっくりとした、シンプルでわかりやすい動き」をすることで、周囲もあなたの動きを予測しやすくなります。
これはバイクにおいても同じことが言えます。急な加速や方向転換を避け、シンプルでわかりやすい動きをすることで、周囲の車や歩行者も対応しやすくなります。
危険な運転行動を避ける
一方、小排気量のバイクなどでよく見られるような路側帯を高速で走ったり、車線を縫うような運転は、周囲が予測できないため危険であり、安全運転の考え方からは大きく外れています。
これは、バイクが持つ機動力を誤った形で使っている例です。しかもそれで事故になった場合、大きなダメージを受けるのはバイクの側です。
誰のために走るのか?
さらに、周囲に速そうに見せるため、つまり「人のために」走ってしまうことは、本来のバイクの楽しみから遠ざかってしまいます。
サーキット内であればともかく、一般の公道では「速そうに見せる」行為はほぼ100%思うような評価を得られないでしょう。せいぜい、うるさい、うっとうしい、というような否定的な評価がほとんどのはずです。
安全に長くバイクを楽しむためには、『人の視線や見栄のためではなく、自分のために走る』という姿勢を明確に持つことが重要です。そして自分のために走るのならば、気を遣わずに気持ちよく走れるペースというものが一番なはずです。
好ましいバイクの走り方まとめ
- ◆ 加速力を楽しむ際にも、常に「止まること」を強く意識する。
- ◆ 止まることを優先した穏やかで予測可能な速度や動きを心掛ける。
- ◆ 他人の視線や評価にとらわれず、自分自身が快適かつ安全であることを優先する。
これらのポイントを意識することで、精神的な負担や疲労が軽減され、バイクライフをより安全で快適に楽しむことができます。
あとがき~安全とは考え方、そして仲間選び~
バイクで走るなら、単に「飛ばさない」「ゆっくり走る」といった呪文のようなものに頼るのではなく、具体的な戦略を持って安全を確保することが必要です。
そして安全に過ごしたいのなら、同じ安全意識を共有できる仲間と一緒に走ることが重要です。バイクは考え方ひとつで安全か死かが決まってしまう乗り物だからこそ、「運のいい人」つまり安全に近い考え方を持つ人と付き合うことが大切です。世の中には運の悪い人もいれば、こちらの運を吸い取ってしまうような人もたまにいるものです。
安全とは、つまり考え方。そんな安全な考え方を共有できる人たちとバイクライフを始められれば最高ですね。私たちYSPも、そうした存在でありたいと思っています。