How to本当!?初心者でも足つきの悪いバイクを選ぶべき理由とは?

そのローダウン、本当に必要ですか?

初心者の方がバイクを選ぶとき、「足つきの良さ」を重視することは多いですよね。自動車学校でもそのように教わることが多いようです。確かに停車時に足がしっかりつくバイクは安心感があります。

でも実は、シート位置が少し高めで「ちょっと足つきが不安」くらいのバイクのほうが、カーブを安全で快適に曲がれる場合が多いんです。

これは傾くことで曲がる、バイクの構造によるものです。

シート位置が高い方が曲がりやすい理由

なぜかというと、シート位置が高いバイクは重心位置が適度に高く設定されているため、バイクを少し傾けただけで重心が素早く内側に移動しやすくなります。

その結果、遠心力に対抗する力(求心力)が働きやすく、わずかな体重移動や頭を曲がりたい方向に少し向けるだけでも自然に曲がっていくことができます。MT-25やYZF-R25などのネイキッドやスポーツ系バイクは、こうした特性を生かした設計になっています。

こういうバイクは曲がりたい方向に、積極的に顔を向けるだけでも曲がる力を引き出すことができ、適正なスピードであればカーブの操作は完了します。

ノーマルをローダウンすることでも旋回力は落ちる

一方、シートを低くしたりローダウンしたバイクは、停車時の安定感は高まりますが、重心が低くなることで車体を深く傾けないと重心が内側に入らず、十分な求心力を生み出せません。

そのため、カーブではより大きくバイクを傾ける必要が出てきます。例えばアメリカンタイプのようなバイクは、重心が低く安定感がある反面、構造的に旋回性がどうしても劣るため、カーブで思ったより外に膨らんでしまったり、急なライン変更が難しかったりします(このようなバイクはカーブにおいてバイクをしっかりと傾ける意識とボディアクションが求められます)初心者にはカーブを安全に曲がるという上で少し難しいポイントになるかもしれません。

もちろん最初は足つきが少し悪いと不安に感じますが、慣れてくるにつれてその不安は解消されます。足つきだけを重視してバイクの性能を落とすよりも、最初は多少の不安があっても、本来の設計通りのシート高を維持したほうが、結果的に安全で快適なライディングにつながります。

どうしても足つきが厳しい人は

どうしても足つきが気になる場合は、厚底のライディングブーツを使ったり、停車時の停止位置や姿勢を工夫したり、シートを少し加工(座面を変えず、サイドを削る)するなどして、極端なローダウンを避ける工夫をおすすめします。

バイク選びでは「足つき」だけでなく、「曲がりやすさ」「扱いやすさ」のバランスをぜひ意識してみてください。

信号待ちの足つきを多少犠牲にしても、山道のツーリングのワインディングで気持ちよくすいすいと走れる方がむしろよいのではないかと思います。「シート座面は簡単に変えない」この考えを基本に、いろいろな要素を考えてバイクを選んでいただければと思います。