
──目立つつもりが、見えていない現実とは?──
バイクは、楽しくて自由で、何よりカッコいい乗り物。
でも、ひとつだけ忘れてはいけないことがあります。
それは――
**「自分は見えていない」**という前提で走ることです。
■ バイクは見落とされやすい
車体が小さいバイクは、車の死角に入りやすく、
たとえ昼間にライトを点けていても「見落とされる」ことがあります。
最近はLED化でライトが明るくなりましたが、
それでも気づかれないことは日常的に起きています。
さらに最近のバイクは、音も静か。
大昔はいざしらず、騒音規制が厳しくなった昨今では
車の中でエアコン・音楽・スマホに囲まれたドライバーにとって、
バイクの存在は「目にも耳にも入らない」ことすらあるのです。
■ 自意識と現実のギャップ
ライダーとしては、こう思いがちです。
「これだけ上手く、速く走ってるんだから見えてるだろう」
「自分のバイクは目立つし、カッコいいから気づいてるはず」
でも――
その“見えてるはず”こそが事故の引き金になるのです。
特に怖いのが、右直事故(直進バイクと右折車の衝突)。
これは「車の運転手がバイクの存在に気づいていなかった」
というケースがとても多い。
■ 4輪ドライバーの“無関心”という現実
もう一つ大事な前提があります。
それは、ほとんどのドライバーはバイクに興味がないということ。
- 何ccかなんて知らない
- 車種なんて興味もない
- カスタムしてあろうがどうだろうが、見ていない
つまり、ライダーが思っているほど、ドライバーはバイクを見に行っていないのです。
存在すら気づいてもらえていないかもしれません。
■ 派手な色で目立てば安心…ではない?
「じゃあ目立つ色にすればいいのか?」というと、それだけでは不十分です。
もちろん、明るいカラーは効果的です。暗くて地味な色よりは安全上もよい。どうせならちょっと派手すぎるくらいのほうがよいかもしれません。
- イエローやオレンジ、ホワイトなどは背景に溶け込みにくく、視認性が高い
- 反射材のついたウェアやヘルメットも有効
- ブレーキ時に目立つように、バックパックに反射ステッカーを貼るのもおすすめ
でも、それでも**「意外と目立たない」のがバイク**。
- バイクは車体そのものが小さい
- カラーが明るくても、背景次第では埋もれる
- 服装やヘルメットが目立っても、走行中は動きが速く、視認しにくい
だからこそ、色で「気づいてくれる」ことに頼り切ってはいけないのです。
■ 大切なのは「見えてない前提」で走ること
すべての事故を防ぐことはできません。
でも、自分が「見えてない」と思って走れば、回避できる危険は大幅に減ります。
- 無理なすり抜けはしない
- 急な進路変更を避ける
- 死角に入らない位置取りを意識する
- 車の視線・動きに注意を払う
- 右折車がいたら、一度減速して「見てないかも」と警戒する
■ 見せる走りより、生きて帰る走りを
バイクの魅力は自由さやスポーティさにあります。
でもその魅力に夢中になるほど、「見られている」という錯覚に陥りがちです。
だからこそ、自分に言い聞かせておきたい。
「見えていると思うな、見えてない」
これが、安全にバイクを楽しむための、最も大切なマインドだと思います。